会社説明会・企業説明会 概論

今年になって行われた会社説明会の中には、3種類の会社説明会がありました。

1つ目は、純粋に会社の説明を行うものです。

2つ目は、表向きは会社説明会ですが、内容を吟味すると、第1回の選抜を行う会社説明会です。

3つ目は、会社説明&選考会と予め告知して行う会社説明会です。

以下、各々の会社説明会について解説します。

純粋に会社の説明を行う企業説明会

1つ目の会社説明会は、人事が1~3名登場し、業界説明・会社説明・仕事の概要説明・質疑応答がその内容です。

業界・会社説明の場合には、スライドや映像を使用して行われるケースも多くあります。仕事の概要説明の場合は、人事部社員が行うケースと数名の先輩社員が登場する場合があります。いずれにしても、先方数名対学生多数(数十名~数百名)での会社説明会です。この場合には、最後にアンケートを記載して終了のケースと、アンケートもないケースがあります。いづれにしてもこのケースの会社説明会の主催者側の目的は、純粋に自社のPRもしくは、自社理解の促進です。

表向きは会社説明会、裏では選抜を行う企業説明会

2つ目の会社説明会は、人事が数名登場するだけでなく、間にグループワークやグループ毎に先方社員が1~2名テーブルについて質疑応答を行うケースです。

この場合は、表向き仕事理解を深めるためにグループワークを行ったり、先輩社員に対して質疑応答を行う訳ですが、普通に考えて先輩社員がテーブルに着いた際には「いいと思った学生は誰か?」を説明会終了後に人事部に報告するしくみをとることが可能です。30分以上の小グループワークや質疑応答会を行えば、当然その中で「目立つ学生」が自然と浮かび上がるからです。

何故、会社側1回の会社説明会に多くのマンパワーを投入するのかを考えてみて下さい。(相手の立場に立つことは就活の成功に欠かせません。)

勿論、こうした会社説明会を行う会社が全て、「目立つ学生」を早期にピックアップしているか否かは当事者の会社人事部やそれに動員された会社社員しかわかりません。(動員された会社社員もわからないかも知れません。)

ただし、今年は経団連加盟企業の「採用選考に関する企業の倫理憲章」が凡そ10年ぶりに変更された初年度になります。この倫理憲章は、多くの有名企業が順守する意向を示しているものの、経団連非加盟企業に対しても有効なものではありません。

少なからずの企業は、他社の採用活動の動向を睨んで、自社が先走りはしなないものの、遅れないように選考活動をしたいと考えています。その為に、ある時期になったら、企業が優先的に声がけをする学生を決めておくことはとても利に叶っているのです。こうした背景が、2つ目の会社説明会が実施される理由です。

その為、こうした説明会が開催される企業の会社説明会は、自己を印象づけることが大切であると考えてください。

会社説明&選考会と予め告知して行う企業説明会

3つ目の会社説明会は、主として経団連非加盟企業が行う会社説明会です。

ナビサイト上でも「説明会の内容」として、希望者には、適性検査や筆記試験、1次面接を行うことを告知しているケースも少なくありませんので、予め覚悟して臨むことが大切です。