企業に採用してもらうために「仕事」を理解する

企業の採用選考の目標は、自社で仕事をして成果を上げられる人を選別して、入社に繋げることです。
このような目標をもった企業に採用してもらうために、「仕事とは何か?」ということを深く理解しておくことが重要です。

辞書で「仕事」を検索すると、「職業」「労働」と書いてあります。しかし、「職業」「労働」と言われても今ひとつピンときません。
そこで、私は自分が社会の中で実際に仕事をしてきた経験から、「仕事」をこう定義しています。

仕事とは、「目標を達成すること」及び「目標達成を目指して行う思考と行動」

会社に入ると、給与が貰えます。それによって、生活基盤を確立できます。ほとんどの日本企業では同期で入社した社員の給与は同額でスタートしますが、数年すると差が出て、高い給与を貰える人と貰えない人が出てきます。
給与の差は、「目標」を達成したかどうかによって決まります。目標には「定量」(数値化が可能)と「定性」(数値化が難しい質的なもの) がありますが、いずれにしても、会社に入って求められるのは「目標達成」なので、それに向かって行う思考と行動が「仕事」だということができます。

目標達成とPDCAサイクル

もう少しわかりやすくすると、図表のようになります。

仕事とは目標達成を目指して3
Plan(計画)
Do(実行)
Check(点検・評価)
Action(改善)
のサイクルを回すことです。

この【PDCA】サイクルについては、新入社員研修で教わり初めて知る人が多いのですが、実は学生時代から、既にこのサイクルを回している人もいます。特に、理系学生で実験に取り掛かる時期になると、指導教官から教えられることが多いようです。

具体的には、最初に実験目的と大まかな全体計画を作成し、
次に最初に行う実験計画を立て(P)、
実際に実験を行い(D)、
その実験により予定していた結果が得られたかどうかを検証し(C)、
上手く行かなかった場合にはその原因を考え対策を立て(A)
更に次なる実験の計画を立て(P)
といった具合に進めていきます。

体育会におけるPDCAサイクルの例

また、体育会の部活で、きちんとしたコーチの指導を受けている組織に所属している人も、【PDCA】サイクルを回し、効率的なトレーニングを行っています。大会や競技会で優れた実績を挙げるためには、このサイクルを回すことが有効だからです。

例えば半年後の大会で優勝するためには、3ヶ月後には〇〇ができる必要があり、それができるような練習計画を立て(P)、実際に練習し(D)、その成果が上がっているかを練習試合で検証し(C)、その結果を踏まえて改善策を立案し(A)、次の課題をクリアするための計画を立案し(P)、、といった具合に活用するのです。

PDCAサイクルの有用性は就活に限らない

このようにPDCAは、企業のみならず、さまざまな分野で、目標達成や業務改善のツールとして使われている手法です。今【PDCA】サイクルについて始めて知った方や、「名前は聞いたことがあるものの、自分の生活には取り入れてはいない」という方がいたら、是非とも「今から実行」して欲しいと思います。

【PDCA】サイクルを回す日々を送ることが、学生生活を充実させると同時に、就活に成功する為の最も重要な事柄の1つと言っても過言ではないからです。