企業の面接では、姿勢はとても大切です。なぜなら、姿勢は第一印象の良し悪しを左右するからです。第一印象とは、言葉を発する前に相手に「体全体から」伝わってしまうものです。

まず正しい姿勢を意識することにより、誰でも姿勢が良くなり、ひいては体全体から伝わる印象も良くなるのです。

立ち方

立ち方の基本は、「自然体」で立つことです。自然体とは、無理に力まず自然な心身の構えという意味です。地に足がついて、力強く、肩の力が抜けて素早く動くことができる姿勢です。

具体的な立ち方としては、男性は、足を肩幅程度に開きます。女性は、つま先を2時の角度にすると足が綺麗な印象を与えます。お腹をへっこめ、上から引っ張られている感じで背筋がすくっと伸びて肩の力が抜けた状態で、両手は体の真横にストンと落します。

意識としては、地球の中心の重力に引っ張られ、木の幹のようにどっしりと立っている感じです。大切なことは、体を支える体幹(体の芯)を意識することです。体幹がしっかりしているということは、例えばサッカーで、本田選手や長友選手が強い当りに対してもびくともしないように、堂々とした印象を与えることが出来ます。

座り方

椅子に座る時には、椅子の後ろにしっかりとお尻をつけて深く座り、上体はぴんと垂直に起こして座ります。椅子に浅く座ると体が安定せず、自信やエネルギーが不足しているに見えます。そして、肩の力を抜くためにも椅子の上にすくっと立っているような感覚で、相手の顔を真っ直ぐ見つめることが大切です。

膝は、90度で足の裏が地面についている感覚です。また、お腹は背中にくっつけるようなイメージにすると、すくっと座れます。

姿勢が与える印象

面接の場面では、背筋が伸びてリラックスした姿勢ですと、相手に誠実な印象が伝わります。また、話の展開の中で、膝を乗り出し少し前のめりになると、真剣さを伝えることが可能になります。逆に肩が丸まった姿勢は、自信なげな印象になってしまいます。

武道の経験のある人は、「構え」を見ただけである程度相手の実力が分かってしまうと言われていますので、「姿勢なんかは誰でも同じ」と軽く見ることは禁物です。