面接でのケース・スタディを暫く連載していきます。

面接でのケーススタディ

就活コーチングの現場で、こんな質問を受けました。

「ある会社の一次面接で、『上司に自分の意見を否定された時にあなたなら、どうしますか?』 という質問を受けたのですが、どのように答えれば良かったのでしょうか?」

面接のケーススタディ 上司への意見 応対例

今回は、その質問に対して私の考えをお伝えします。

「正解はありません。」

但し、私ならば、こう答えます。

〇「まず、上司に自分の至らなさを謝罪します。その上で、対応としては、上司の性格とその時の状況、また、否定された意見の内容によって違います。」

具体的には、もし、上司がイエスマンを好む方ならば、一旦は上司の意見に従い行動します。

また、上司が私の本気度を試す方ならば、上司が反対された理由をお聴きし、その上で、上司と議論する機会をいただくよう願いします。もしくは、再度自分なりに再考して、上司に提案します。また、上司が、周りの方々の考えを大切にする方ならば、自分も周りの方に意見を聞きます。

その時の状況が、上司が忙しかったりご機嫌斜めな時に意見を述べたことが明らかであった場合には、まずは、お詫びして、あらためて相談する時間をいただくよう、お願いします。

否定された意見の内容が、緊急に行動を起こすべき意見であった場合には、上司の意見に従ってまず行動します。さほど緊急に行動を起こすべき内容でない場合には、理由をお聞きした上で、再度自分の意見を考え直し、提案します。

もっとも、万一、日頃から周囲の方々に良く思われていない上司であった場合には、上司の上司に相談するかもしれません。等等です。

就活の質問に対する回答の正解とは

こうした質問は、過去に自分がとった行動を元に理由を答えることが、いいという就活本があります。例えば、サークルの先輩と意見が違っていた時には、自分は〇〇のように行動したといった具合にです。

しかしながら、こうしたケース・スタディは、自分が過去にとった行動を元に自分の考えを伝えればいいというわけではありません。

理由は、その時の状況は、あくまでも1つのケースであり、質問の内容は「会社に入ってから」のことを聞いているからです。

過去の経験に基づいて仕事をするだけでは、成長が遅くなるからです。

就活の質問に対して、正解はありません。面接官が「なるほど」と思ってくれるような受け答えが出来ることが正解です。