志望業界の決め方・選び方を具体的に紹介します。

志望業界の決め方のアプローチ

志望業界の決め方は、大きく2つの方向からを考えます。
「肯定的」と「否定的」アプローチの2つです。

肯定的アブローチは、「好きな商品やサービス」「関わりたい人」「やりたい仕事の仕方」から選ぶことです。

否定的アプローチとは、その逆に「興味の持てない商品やサービス」や「関わりたくない人」「やりたくない仕事」を省くことです。

具体的には、次の表を使って業界地図を一緒に見ながら、「肯定的」「否定的」の両方のアプローチをしています。

志望業界の決め方・選び方

スタートは、商品・サービスが「有形VS無形」からです。

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まず、自分が「形のあるもの」に興味・関心が湧くのか、仕事として長く携わりたい商品や製品があるのかを決めます。

そうしたものに「ピン」とくるものがある場合には、「形のあるもの」を選択し、ピンとくるものがなかったり、「形のないもの」の方に興味・関心が湧く場合には、「形のないもの」を選択します。

志望業界の選び方 「形のあるもの」

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1. 上図で「形のあるもの」は、上から4つがメーカーでその下2つが商社と流通です。自分がピンとくる製品や消費材がある場合には、「何を?」の欄にその固有名詞を入れます。

例えば、「車」「食品」「飲料」「ビル」「電車」「洋服」等々です。製品・消費財よりも「インフラ」や「部品」「素材・エネルギー」に興味がある場合には、具体的なモノの名前を記入します。例えば、ビル、鉄道、電子部品、自動車部品、ロボット、石油、鉄、金属、化学素材等々です。ピンと来るものがない場合には、一旦空白にします。

2. どんな人に「ある商品」を提供したいのかを考えて「どんな人」の欄に記入します。「一般消費者」(B toC)か、「企業」(B toB)のどちらかの記入だけでもOKです。

但し、もう少し突っ込んで、ターゲットが誰であるのか?(例えば、若い女性VS子供、健康な人VS健康を損なっている人等)や、マーケットをどこにしているのか?(例えば日本VS世界各国)、企業VS公官庁)がイメージできれば、それに越したことはありません。

3. ある商品をどのように提供したいのかを考えて、「どのように」の欄に記入します。

例えば、チームプレーVS個人プレーや、直接営業や販売VS代理店販売や、商品の良さを伝えるPush型VS相手のニーズに応じて提供するPull型や、新規開拓VS既存のルート等について記入します。

こうした①~③で、人によっては、①の具体的商品のイメージが湧かない場合があります。(①の具体的な商品イメージが湧く人は、業界が早く選定できます。)

その場合には、②の「どんな人に」や③の「どのように」を先に固めて、その後に①の「何」をイメージします。それでも、①の「何を」のイメージ湧かない場合には、否定的アプローチとして、「何」には、興味・関心が持てないのかを明確にします。そして、「残ったモノ」を志望としてもOKにします。

志望業界の選び方 「形のないもの」

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1. 「形のないもの」を金融、コンサル、IT・情報、運輸・物流、メディア、教育関連、その他サービスの7つの領域に分けました。あまり細かく分けても頭が整理できないし、これ以上少なく分けると漏れるからです。

この中では、領域を選択し、自分が提供したい分野について「何を」の欄に記入します。具体的には、例えば金融を選択した場合には、「生命保険」「損害保険」「投資信託」「証券」「銀行」等々の種類を記入します。

2. どんな人に「あるサービス」を提供したいのかを考えて「誰に」の欄に記入します。この場合も「形のあるもの」で紹介したように、「一般消費者」(B toC)か、「企業」(B toB)のどちらかの記入でOKですが、もう少し突っ込んで、ターゲットやマーケットがイメージできれば、尚いいです。

3. あるサービスをどのように提供したいのかを考ええて、「どのように」の欄に記入します。ここでも「形のあるもの」で紹介したように、例えば、チームプレーVS個人プレーや、直接VS間接や、サービスの良さを伝えるPush型VS相手のニーズに応じて提供するPull型や、新規開拓VS既存のルートなのか等について記入します。

こうした①~③は、「形のあるもの」で紹介した場合と同じで、人によっては、①の「何を」のイメージが湧かない場合があります。そうした場合には、「形のあるもの」で紹介した場合と同じように、「誰に」や「どのように」から考えます。

 

以上が業界を選定する具体的な方法ですが、業界選定は日本の産業界には、どのような業界があるのかがイメージできていないと「何を」(具体的な商品やサービス)が湧いてきません。従って、「業界地図」を片手にこうしたワークを行うことや、世の中の業界を幅広く知っている人と一緒に検討することをお勧めします。