考え抜く力(シンキング)⇔疑問を持ち、考え抜く力

「創造力」は社会人基礎力の「考え抜く力」の三つの要素のうちの一つです。

「人間は考える葦である」と言われるように、考える力は誰もが持っている力です。社会や企業が環境に適応し前に進むためには、多くの問題を解決しなければなりませんが、その問題には多くの複雑な要因が絡み合っています。ちょっと考えた程度では解決の糸口が見えません。考え抜く力が特に必要とされているゆえんがここにあります。

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「創造力」とは?

創造力⇔新しい価値を生み出す力

創造力とは、ゼロから何かを作り出すことと捉えられがちですが、実はゼロから何かを作り出すというよりも、既存のものを組み合わせたり、変更・修正して新たなものを創り出す力のことを指しています。

日本社会は欧米のまねをして成長してきたと言われた時代がありましたが、まねをしてそれを基に新たな価値を創りだすことも重要な創造力です。

「創造力」が発揮できた例

●複数のもの(もの、考え方、技術)を組み合わせて、新しいものを創りだした

●従来の常識や発想を転換し、新しいものや解決策を創りだした

●成功イメージを常に持ちながら、新しいものを生み出すヒントを探した

「創造力」のよくある誤解

▼小さい頃から、創造力が欠けています。

▼新しいことを発想することが苦手です。

学生さんを日々コーチングしていて、「社会人基礎力」の12の能力要素の中で、一番自信がないものはどれですか?とお聞きすると、一様にこの「創造力」を挙げられる方が多いものです。

創造力は天賦の力と誤解している人が多いようですが、創造力とは今までになかったものを創りだすことです。新しいものを創り出すには、例えば既存のものを「転用」「応用」「変更」「拡大」「縮小」「代用」「置換」「逆転」「結合」することでも可能ですので、創造力は意識的に高めることができるのです。

また、創造力を発揮する場面は、何か特別な場面と勘違いしている人も多く見られますが、想像力は日常の様々な場面で発揮できる能力です。

創造力を高めるためには、「変化」を取り入れた生活をするといいと言われています。具体的には、毎日歩いている道順を変えてみる。初対面の人との出会いを多くする。今までに聞いたことのない分野の音楽を聞いてみる。今まで食べたことのないもを食べてみる等々です。時には、良く行くコンビニにある商品で、今まで買ったことのないものを積極的に買ってみることも創造力を刺激するためには。有効です。