今回も、最近読んだリクルート時代の社内報特別編集号の「かもめ名語録」の続きを紹介します。

求人広告と産業構造

求人広告は産業構造を変える。

求人広告により、労働市場に十分な情報が恒常的に提供されれば、構造的・体質的に高賃金に耐えられない企業は衰退し、労働条件を向上させうる企業は繁栄することとなる。その働メカニズムで国全体の産業構造の変革が推進される。

江副浩正  1972年3月

ようやく人と企業が「選び・選ばれる」対等な環境となった1972年。求人広告も労働条件を提示するだけのものから、経営理念や組織風土、将来性を打ち出すなど内容の多様化が進んだ。求人広告の多様化は、人が働く動機の多様化に拍車をかけた。

この文章は、今から43年前に書かれたリクルート創業者の言葉と社内報編集者の言葉です。私は江副さんが当時唱えた通りの社会になっていると思っています。

企業を選ぶ活動

併せて、そもそも就活とは、「企業に選ばれる活動」であると同時に、就活生が自分の将来や価値観を踏まえて「企業を選ぶ活動」であると思っています。

リクルートはそこで働く人が成長する場でありたい。

江副浩正  1975年10月

リクルートの採用活動方針を総括した時の一言。求める人物として「個人的な成長を願っている人」を一番に掲げ、自己向上意欲を最優先している。

この文章も江副さんと当時の社内報編集者の言葉です。

私は、リクルートの成長を支えたのは、創業者のこの一言にあると思っています。皆さんも、応募する会社の創業者のポリシーに自分が共感できるか?

そもそも、自分自身が生きる上で大切にしているポリシーは何か?ということに向き合っていただきたいと思います。