自己分析で一番大切なこと

自己分析で一番大切なことは、企業が求める「基準」を、現状で自分がどれだけ満たしているかを知ることであると私は思っています。

一般的な意味での分析は、分析指標があって、それに照らして現状がどうなっているかを判断するものです、方法や手段が確率されているものが多いです。

しかし、従来までの就活の世界における自己分析には、明確な分析指標、即ち「基準や水準」がありません。そのため、分析した結果が「いいのか、良くないのか」判定できず、将来の自己研鑚や行動へとは、繋がりにくいものになっていました。

私は、10年以上に渡り、所謂「人気企業」と言われる企業の人材育成に携わってきました。そこでの自己分析と言えば、例えば管理職研修の場合には、管理職に求められる「基準」40項目に対して、自分と上司、部下が5段階の水準でチェックして、その水準のギャップを分析する中で、自分の課題を抽出し、その課題解決のために、あるべき姿と具体的な行動を決めるというものです。

新しい自己分析の方法・ツール

こうした経験を元に、私は、学生の方々に対しても「将来の自分の行動に繋がる分析が必要だ!」という思いを抱き、新たな自己分析手法の開発にチャレンジしました。それが、「新卒就活基準 自己分析表」です。

「新卒就活基準 自己分析表」は、企業が学生に求めている考え方や能力・スキル・習慣を明確な「基準」に落とし込み、それを5段階でチェックすることにより、現在の自分の「水準」を点数化し、自己の強み・弱みを把握するものです。

また、自分が志望している企業群では、どの程度の「点数」が必要であるかを明示し、そこに入社するためには、どの「基準」をどの程度の「水準」まで伸ばす必要があるのかも同時に把握できるように設計してあります。

私は、この「新卒就活基準 自己分析表」を完成させるのに、構想からはじめて凡そ1年の歳月がかかりましたが、今までにはなかった新しい「自己分析」の方法であると自負しています。

 新卒就活基準 自己分析表」の概念図

就職活動における自己分析・自己診断

企業は、採用する人材に豊かな人間性を求めます。人間性は、「自己肯定感」=「自分を肯定し、大切に思える感情」(自信の根拠となります)と「他者軽視感」=「他者をかけがえのない存在と認め、軽視しない感情」で相当程度カバーできます。ちなみにこの「自己肯定感」という概念は、心理学の世界で著名なローゼンバーグ博士の著書より引用させていただいています。併せて「他者軽視感」という概念は、名古屋大学名誉教授・現在は中部大学の速水敏彦教授の著書とインタビューの中から引用させていただいたものです。また、人間性や能力を高めるための生活習慣も大切です。それが「α」です。

同時に企業は、仕事が出来る高い能力のある人を求めています。それは、「仕事力」と「表現力」です。「仕事力」は、経済産業省が提唱した「社会人基礎力」です。また「表現力」は、2013年の9月にブエノスアイレスで開催された「オリンピック」開催地を決めるプレゼンテーションにおいて日本チームのコーチングを行ったマーティン・ニューマン氏の著書からヒントを得たものです。

併せて、それら全てを採用選考の場で証明することが求められます。それが「就活スキル」です。就活スキルは、私がこれまでコーチングしてきた中で特に重要と思われる項目をピックアップしたものです。

これらの力やスキルは相互に関連しあっています。「表現力」が高まれば、「仕事力」も高まり、「就活スキル」も向上すると言う具合です。また、これらは、互いに重なり合ってもいます。特に「表現力」と「仕事力」には密接な関係があります。

自己分析シート ダウンロード

具体的な「新卒採用基準・自己分析表」は、どなたでも「就活コーチ」のホームページからダウンロードし、活用していただくことが出来ます。

併せて、「就活コーチ」のトップページにある「新卒採用基準」の文面をご覧いただくと「自己分析表の点数(200点満点)と入社可能企業」との相関を知ることができます。

ご自身でチェックするだけでなく、お友達の方々と「新卒採用基準・自己分析表」のアウトプットの結果をシェアしていただくとより有効な分析ができると思っています。