「状況把握力」- チームで働く力の概要

この記事は、社会人基礎力(面接でアピールするべき能力)の3要素のうちの1つの「チームで働く力」の「状況把握力」について説明した記事です。

「状況把握力」について説明した上で、「状況把握力」と「観察力」の違いや、自己PRとして「状況把握力」をアピールする上でどのように発揮したかの良い例と悪い例を解説しています。

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「状況把握力」とは?

チームで働く力(チームワーク)⇔多様な人々とともに、目標に向けて協力する力

集団の中で、その集団をよりよいチームにつくりあげていくための力です。広い意味では、よりよい人間関係を構築していくための力も含まれます。これは、社会的動物と言われる人間の基本条件です。

この中の能力要素の中には、もともと備わっていなくても比較的短時間で習得できる能力もあれば、そもそもそれぞれの人に備わっている、いわば資質に近い要素で、短時間では変わりにくい能力もあります。

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状況把握力⇔自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力

状況把握力は、非言語コミュニケーションの領域の能力で、人間関係の中で、周りの状況を読み取り、対応していく力です。人は言葉だけでコミュニケートしている訳ではあません。言葉には表現されなくても、その時の状況を察知して、期待されている自分の役割を正しく理解したり、状況をよりよいものに変えていく力がこの能力に含まれます。

チームスポーツの中で、相手の状況を瞬時に読み取り適切な対応をとる等もこの力です。

「状況把握力」が発揮できた良い自己PRの例

●期待されている役割を果たすだけでなく、チームが成果を上げる状況を作りだした

●自分がすること、人に任せることを的確に判断し、シナジー効果を発揮した

●周囲の人の状況(人間関係・忙しさ等)に配慮して行動した

状況把握力の発揮できた良い自己PR例として、ここでは上記のように「チームの中での具体的な行動」について焦点を合わせています。

理由は、「状況把握力」があると思っていたとしても、チームの中で他者が認める行動として発揮されない限り、状況把握力があるとは言えないし自己PRにならないからです。

文中の「シナジー効果」とは、2つ以上の要素が相互に作用して個別の価値以上の価値を生み出す効果のことで、相乗効果と同意義です。互いの状況を把握することがその前提となるために、敢えてここで発揮できた例としました。

「状況把握力」のよくある誤解と悪い自己PRの例

▼周りの空気を読むことが得意です。

▼ミーティングの席上では、客観的に人の意見を聞くようにしています。

「空気を読む」ことを状況把握力だと勘違いして、自己PRとしている人が少なくありません。空気を読めることも大切なことですが、それは、いわば『観察力』の一環です。

状況把握力とは、あくまでも「観察した結果」、その対応策として的確な行動をとることです。また、チームの中で、「客観的に人の話を聞いていること」を状況把握力だと勘違いしている人も少なくありません。

状況把握力は、チーム成果に積極的にコミットする力です。