社会人基礎力の全体像

今回は、まず、「社会人基礎力」の全体像についてお伝えします。

下図を見てください。「社会人基礎力」は、「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つの能力に分けられます。また、それぞれの「力」を発揮するために必要な能力要素が、合計12挙げられています。

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「前に踏み出す力」の3つの能力要素は、
「主体性」
「働きかけ力」
「実行力」です。

「考え抜く力」の3つの能力要素は、
「課題発見力」
「計画力」
「創造力」です。

「チームで働く力」の6つの能力要素は、
「発信力」
「傾聴力」
「柔軟性」
「状況把握力」
「規律性」
「ストレスコントロール力」となります。

「リーダーシップ」と「社会人基礎力」

次に、「リーダーシップ」と「社会人基礎力」の12の能力要素との関係について考えてみます。

結論から言えば、リーダーシップは「社会人基礎力」に挙げられている能力要素全てを持ち合わせ初めて発揮される能力です。

リーダーは、目標を指し示したり、率先垂範の行動と的確な判断を下る人であり、多くの人を巻き込める人です。方向を示すには、課題を発見し、新しいものを生み出す力(創造力)が必要です。また計画的方向付けも必要です。率先垂範行動のためには、主体性、実行力、規律性、ストレスコントロール力がなければなりません。的確な判断を下すには、柔軟性や状況把握力が必要です。多くの人を巻き込むためには、働きかけ力や、発信力、傾聴力が問われます。能力のベースにある「豊かな人間性」も持ち合わせていることも大切です。

つまり、リーダーは、社会人基礎力の12の能力要素全てを持ち合わせている人なのです。逆に言えば、優れたリーダーになりたい人は、この全ての能力基準を基に、各々の水準(レベル)を向上させることが必要です。