エントリーシート(ES)の内容と仕事力の関係

エントリーシート(ES)に通過することが、選考突破の第一関門です。提出したエントリーシートは保管され、選考プロセスの中で、面接官が質問をするベースとなりますので、大変重要なものです。

これまで何人もの学生が書いたエントリーシートを見てきましたが、いくつか気づいたことあるので、お伝えします。

まず一つ目は、エントリーシートを見ただけで、その学生の仕事力がどのレベルなのか、ある程度分かることです。

それはエントリーシートの内容に限らず、書き方を含めた総合的な評価です。

私はマンツーマンで1人1人の学生を幾度となくコーチングしていますから、個々の学生がどの程度仕事ができそうか、肌で感じることが出来ます。また、それぞれの学生がどの会社から内定を得て、逆にどの会社から内定がもらえなかったか知っています。既に1000人くらいの学生を見てきていますので、コーチングをしている段階で、この人ならどの程度の競争倍率の会社ならば入社できそうか、はたまた難しいのか、ある程度分かってしまいます。

実は、対面でコーチングしている時に感じる、個々人の仕事力とエントリーシートに表現されるレベルは、大概一致しているのです。おそらく企業の人事部の人も同じような感想をもっているはずです。

つまり、企業の人事部の人もエントリーシートを見れば、書いた本人がある程度イメージでき、「会いたい人」と「ご遠慮願いたい人」を判定できるのです。

エントリーシート(ES)で大事なのは「書き方」or「中身」?

もう一つ気づいたのは、エントリーシート(ES)の「書き方」を必要以上に気にする人が多いことです。

もちろん、わかりやすく書かれているのに越したことはありませんが、企業がそれ以上に気にしているのは「中身」です。中身が充実していなければ、いくら書き方が理路整然としていても、「会ってみたい」とは思ってもらえません。

エントリーシートは「中身が命」ですので、誤解しないようにしてください。

エントリーシート(ES)の通過率

エントリーシート(ES)の通過率が各企業によって違うのは、企業はエントリーシートを「物理的に面接できる人数までに絞る」ために使っているからです。

業界や企業によって、選考に関われる人員数には大きな違いがあります。総合商社や金融業界、大手のメーカーのように、百人を超える単位で現場の社員を動員し、選考を実施できる業界や企業がある一方で、人事部を中心に数十名~数名で選考をしている会社もあります。

また、企業が選考に投入する人数は選考ポリシーによっても変わり、同一業界でも比較的大量に人数を投入する会社、少人数で選考活動を実地する企業にも分かれます。

このように、企業の選考体制の違いが、エントリーシートの通過率を左右しているのです。比較的ゆるい基準で通過させる企業と、エントリーシートの段階で採用予定人数の数倍程度にまで絞る会社があるのは、このような理由からです。

ただ、いずれの場合においても、エントリーシートの合否を決めるのは、あくまでも、本人が応募企業で仕事をして、成果をあげられそうか否かという観点です。