あるサイトに、インターンシップに参加した先輩が送るアドバイス3選というコラムがありましたのでここで紹介します。
インターンシップについて、ある先輩のアドバイス
1.目的意識を持ったうえで応募しよう
インターンシップに応募する前に、もう一度考えてほしいのは「どうして自分がこの企業(業界)に関心を持っているのか、なぜこの企業でインターンシップをしたいのか」ということです。
インターンシップ選考とはいえ、企業側が学生を評価する基準は本選考とほとんど変わりません。そんな中「とりあえず経験を積んでみたいので応募しました」という理由は通用しないと考えておきましょう。
特に自分のこれまでしてきた経験が志望企業のインターンシップでどのように評価されるのかを明確にすると良いと思います。あなた自身も夏の大切な数週間という時間をインターンシップに割くことになるため、目的意識を持って取り組むことができなければ、ただの時間の無駄になってしまいます。
またはっきりとした目的意識が持つことで、企業側もあなたを「参加させる甲斐のある学生」として認識するのではないでしょうか。2. 幅広い業界を視野に入れよう
このアドバイスは一見しただけでは「目的意識を持ったうえで応募しよう」というものに反するようにも思われますが、インターンシップには「世の中の企業や職業を知る」という目的があることも忘れてはいけないと思います。
あなたは、現時点で自分が興味を持っている業界だけを見て、将来働く場所を選ぶことができますか? インターンシップという特殊な機会うまく利用して、自身の可能性を最大限に広げてほしいと思います。実際にあなた自身がインターンシップに参加し足で稼いだ「生の情報」こそが、一番信頼のおけるソースです。3. 選考直結型のインターンシップは逃さないように
外資系の金融やコンサルティング業界など、インターンシップへの参加が本選考に直結する企業も多くあります(インターンシップのグループワークで優勝したチームに対し、本選考の最終面接を受ける権利を与える等)。
もしあなたがそういった業界に少しでも興味を持っているのなら、今回の夏季インターンシップのチャンスは逃さないようにしましょう。
全くもっともな、良いいいアドバイスです。
先輩のアドバイスに対する解説
上記の先輩アドバイスに対して、私なりに思うことを3点お伝えします。
1)目的意識を持って、2ケ月を過ごすことこそ重要
3年、もしくは、修士1年の夏休みの過ごし方は、とても重要です。
思い出してください。大学受験を経験した方は、「夏休みは、受験の成否を分かつ天王山」であるといった言葉を聞かれたことも少なからずいらっしゃると思います。実は、就活においても同様です。大学の授業がないこの時期は、自分で自分の立てた目標に向かって全力で取り組むことが出来る時期です。他方、漫然と、だらだらとした日々を過ごすこともできる時期になります。
そのため、この「フリーな時期」の過ごし方でその人自身の「仕事をする力」に大きな差が出てしまうのです。
〇インターンシップに参加すれば、何か新しい刺激を受けられる。
〇インターンシップに参加すれば、相手先企業から好意的に見て貰える。
〇インターンシップに参加すれば、業界やその会社のことがある程度わかる。
といった、受け身の姿勢で日々を過ごしても、多少の知識が身に着くだけで、決して企業が求める「仕事をする力」は身に付きません。
「仕事をする力」の第1歩は、「主体性」にあるからです。
私は、夏休みこそ、「受け身」な姿勢から脱皮する絶好の機会であると考えています。
2)「幅広い業界」を視野に入れることの有用性
インターンシップに参加してもある程度の業界知識と会社知識が得られるだけで、上面の知識は、本格的に就活を開始すればいつでも身につけられるものだと私は思っています。
実際に、インターンシップを主催する企業側の目的の1つには、「早期に自社に興味・関心のある母集団づくり」があるため、5日間程度以内のインターンシップは、いわば、企業の「宣伝活動」の領域を出ないプログラムが多いからです。
そのため、インターンシップに参加して企業が用意した「学生が興味・関心を持つトピックス」を企業の実際の仕事で経験できると考えると実際の企業活動とは大きなギャップを持つことに繋がりかねません。
「甘く、魅力的な話し」は、寧ろ聞かなかったり、経験しないことの方が、学生にとって有意義だと思っています。
また、「幅広い業界」を視野に入れるためには、中途半端に特定企業のインターンシップに参加するより「業界地図」を購入し、自分なりに深く調べてみることをお勧めします。
ただし、繰り返しになりますが、知識は後からいつくでも身につけることが出来ます。知識よりももっと大切なことは、「仕事をする基礎力」です。
スポーツを経験した人ならば、どんなスポーツでも「ランニング」は不可欠です。体力がなければどんなに作戦を練ったとしても、ゲームに勝つことには至らないからです。
3)選考直結型のインターンシップは逃さない!!。
企業で働く力が身についていると感じている方々は積極的に「採用直結型」インターンシップには応募すべきだと考えています。これは、例えば「外資系の消費財・金融・コンサル業界」を志望先としていない方々にとってもお勧めします。
理由は、こうした業界・企業のインターンシップ選考には、いわゆる優秀な(仕事ができる力のある)方々が多数、応募するからです。
応募すれば、合否の結果が出ます。この段階では、合格・不合格のどちらの結果が出ても構いません。合格すれば、採用対象としての母集団に該当しますが、不合格であったとしても本選考で応募し、その時点で実力があれば入社できるからです。
また、そうした業界に関心のない方が受験するメリットは、現在の自分の実力を押し測ることができるからです。「仕事をする力」を伸ばす為には、「現在自分に身についている仕事をする力」を客観的に捉えることが有効だからです。