企業の魅力から志望動機を考える
志望動機の構成要素:目標の魅力
まず、志望動機となる上で考える必要がある目標の魅力とは、企業のポリシーに関することです。
具体的には、「経営理念」「経営ポリシー」「ビジョン」「経営戦略」「経営目標」に関するものです。
この中で、最初2つは、個人の価値観と照らし合わせて、自分が志望動機として共感できるかどうかを考えて下さい。
後の3つは、会社の方向性に関するものであり、「将来性」に繋がるものです。ビジョンや、経営戦略が具体的であればある程、会社はそれを実現しやすくなります。
志望動機の構成要素:活動内容の魅力
活動内容の魅力とは、事業内容や商品・製品やサービス内容の魅力と、実際に自分がやりたい仕事やミッションに関するものです。
業界によって、これらの内容は同一分野のものですが、個別企業によって、そのスケール感や製品・商品、サービス内容が異なります。また、実際に仕事上で要求されるレベル感も大きく異なっています。また、個々人の入社後の「夢」や「やりたいこと」と大きく関連します。
志望動機の構成要素:風土・人の魅力
風土・人の魅力とは、一言では、社風やそこでイキイキと人が働いているかどうか、自分のやりたいことが実現できそうであるかどうかに関するものです。
社会人になると1日の大半は、会社の人と接します。その為、一緒に働く人との相性や関係性が人の幸・不幸に大きく関連してきます。
志望動機の構成要素:特権の魅力
特権の魅力とは、入社後の生活を支える基盤に関するものです。一般的には、業界により、ある程度の共通性があります。
ただし、当然のことながら、企業の業績に連動して上下します。
志望動機の構成要素:基本データ
最後に、基本データは、上記4つを支えるインフラに関するものです。数字で捉えられるため、同業他社との比較が容易です。
また、企業の魅力の中でも、特に「目標の魅力」と「活動内容の魅力」は、その企業だけを見ていても見えてきません。以下の3C分析フレームを通して初めて明確になります。
3C分析フレームについての解説
企業は「顧客」に対して商品やサービスを提供する一方で「競合会社」と競い合いながら事業を行っています。そして、同一業界では原則として「顧客」も同じです。顧客に提供する「商品やサービス」も、大きなくくりでは似ています。
学生の皆さんが企業で面接を受ける際には、競合会社と比べて、その会社がいいことを説明することが求められます。そのため競合相手のことを知る必要があります。
また、企業を選ぶことは、「どのお客様」に、「どんな商品やサービス」を「どの会社と競合しながら」提供することにやりがいや意義を感じるかが大切です。働くことは、社会に貢献することですが、人は、全ての領域で社会に貢献できる訳ではありません。
そのため、具体的には、社会のどのお客様に何を提供して、それは競合会社よりもどれ程、貢献度合いが高いのかを考えることが大切です。
そして、志望理由を考える時に大切なことは10年後の3Cをイメージすることです。
これまで、「企業を知る」「企業の10年後をイメージする」ことに関して、図を用いて解説しました。しかし、「志望理由」で大切なことは、あくまでも「自分」と「企業」との「間」にあるということです。「自分」を知り、「相手」を知れば「百戦して危うからず」となります。