グループディスカション(GD)対策
今回から2回に亘りグループディスカッションについてお伝えしします。
第一回:グループディスカッション(GD)対策~価値(役割)を発揮~
グループディスカション(GD)対策 – 価値(役割)を発揮するとは?
グループディスカッション(GD)を企業側が実施する目標は、対面だけではわからない、集団の中での発言と行動を見て、対象学生の評価を決めることです。
グループディスカションを受ける側の学生の目標は、実際に合格することです。
そして、その為には、グループみんなで協力して、皆が納得する解を導き出します(ディベートを除く)。
仮に6人のグループがあって、2人だけが一方的に話すのは良くありません。勿論、発言しないのは論外です。
合格するためには、議論の場において、「価値を発揮する」必要があります。
グループディスカッション(GD)の3つの切り口
そこでまず、グループディスカッション(GD)において、どのような価値発揮の仕方があるかについて紹介します。
グループディスカッションにおける価値発揮の仕方には、例えば、議論をリードする。議論を深める。新しい議論の方向性を提示する。議論をまとめる。また、議論にみんなが参加できるように、和を乱す人を抑えるや、発言しない人に発言を促す等があります。
仮に最初に議論をリードできなくても、中盤からもしくは終盤からでも様々な価値発揮の場面はあります。
価値発揮の切り口は以下3点です。
1. 議論の方向性をリードする
2. 議論の交通整理をする
3. 他者に質問する
1. 議論の方向性をリードする
一番いいのは、最初に、議論の方向性をリードすることです。その為には、議論すべきテーマについてまず、深く考えることです。テーマには、「主題者の意図」があります。そこで、テーマに即して議論するポイントが何なのかを自分で考え、参加者に提示すると、最初に場をリードすることが出来きます。
例えば、「新宿にある吉野家の売上向上策についてグループで話し合って、結論を2つ述べて下さい。」というテーマを出された場合、ほとんどの人は、「女性が入りやすい店づくりをする」や、「集客を強化する為に、クーポン券を作る」や「女性が好むサイドメニューを作る」等、自分の思いついた解決策をいきなり述べ始めます。
そんな中で、例えば、
まず、皆で議論したいテーマは、3点あります。
1点目は、新宿といっても、どこにある店かによって、お客様層が違うからそれを決めませんか。
2点目は、売上=客数×客単価だから、客数を伸ばす方法と、客単価を伸ばす方法について議論しませんか。
3点目は、売上は、店内で上げるものと店外や店頭で上げるものもあるから、その両方の視点で考えませんか?
というアプローチが出来たら、最初に場をリードできます。
このように、議論すべきテーマを参加者に投げると、必然的に、皆で智慧を出し合おうという空気感が生まれます。そのため、確実に議論の方向性をリードできます。
マッキンゼーで長年働かれた安宅和人さんの著書に「イシューからはじめよ」という本があります。同氏は、その中で、バリューの本質について以下の図のように述べられています。つまり、まず、テーマが問うている「イシュー」を先に場に提示することが大切となります。